視覚障害者への声かけ・助け方は?当事者が実体験から伝えたいこと

こんにちは、カメちゃんです!

視覚障害者として生活していると、

「困っている視覚障害者を見かけたら、どうやって声をかければいい?」

と聞かれることがあります。

助けを必要とする場面が多い僕たちにとって、「何か手伝いたい」と思ってくれること自体、とてもうれしいです。

でも、身近に視覚障害者がいなければ、

  • 「いきなり声をかけても大丈夫?」
  • 「どうやって案内すればいい?」
  • 「余計なお世話にならないかな?」

と悩みますよね。

結論から言うと、まずは「声をかける」。

僕はこれが一番だと思っています。

逆に、いきなり体に触れられたり、腕をつかんで引っ張られたりすると、かなりびっくりします。

まず声をかけて、こちらが「自分に話しかけているんだ」と分かってから、必要なお手伝いをしてもらえるとうれしいです。

とはいっても、これだけではイメージしにくいと思います。

そこで今回は、実際に視覚障害のある僕が、

「こんなふうにしてもらえると助かる!」

ということを、これまでの体験も交えながら書いてみます。

もちろん、これはあくまで一人の視覚障害者としての僕の意見です。

見え方や必要なサポートは人それぞれなので、すべての視覚障害者に当てはまるわけではありません。

それでも、

「困っている視覚障害者を見かけたら、何かしたい」

と思っている方の参考にはなると思います。

ぜひ最後まで読んでみてください!


最初は「声かけ」が大切

視覚障害者は、周囲がまったく見えなかったり、見えにくかったりします。

そのため、何も言わずに突然体に触れられたり、腕を引っ張られたりするとかなり驚きます。

どれくらいびっくりするかというと、目を閉じている状態で、突然後ろから腕を引っ張られるところを想像してみてください。

ドキッとしますよね。

あんな感じです。

なので、まずは声をかけてもらえるとうれしいです。

といっても、難しく考える必要はありません。

「何かお手伝いしましょうか?」

「困っていませんか?」

このくらいの軽い声かけで大丈夫です。

そこから本人が、

「駅まで行きたいです」

と助けを求めることもあれば、

「ここは慣れているので大丈夫です」

と答えることもあります。

断られても気にしなくて大丈夫!

もし断られても、落ち込む必要はありません!

視覚障害があっても、自分でできることは自分でしたいと思っている人もいます。

僕自身もそうです。

だから、

「せっかく声をかけたのに余計なお世話だったかな……」

なんて気にしなくて大丈夫です。

「分かりました!」くらいの感じで、軽く受け流してもらえれば十分です。



手伝うときは、引っ張らないでほしい

もし「手伝ってほしい」と言われたら、ひとつ知っておいてほしいことがあります。

それは、

視覚障害者の体を引っ張って案内する必要はない

ということです。

例えば、

「駅まで行きたいです」

と言われたとします。

そのとき、視覚障害者の腕をつかんで前から引っ張ったり、後ろから背中を押したりするのは、できれば避けてほしいです。

見えない・見えにくい状態で体だけ動かされると、どこへ向かっているのか分からず結構怖いんです。

実際、僕も大阪で何度か経験があります。

勢いのある大阪のおっちゃんが、

「こっちや、こっち!」

みたいな感じで、僕の背中をグイグイ押しながら案内してくれることがあります(笑)

もちろん、助けようとしてくれているのでありがたい!

ありがたいんですが……

結構怖いです(笑)

僕の場合は、案内してくれる人の腕や肩を持たせてもらえると歩きやすいです。

そうすれば、前を歩いている人の動きに合わせて、自分で歩くことができます。

ただし、ここも人によってやりやすい方法は違います。

だから一番簡単なのは、

「どうやって案内したらいいですか?」

と本人に聞くことです。

視覚障害者の移動を支援する専門職には、誘導するときの方法やルールがあります。

でも、街中でたまたま困っている視覚障害者を助けるのに、そこまで完璧な知識は必要ないと僕は思っています。

分からなければ本人に聞く。

これが一番簡単です。


僕が実際に助けてもらった人たち

ここからは、僕自身が実際に助けてもらったときの話を紹介します。

これまで本当にいろいろな人に助けてもらいました。

中には、

「それ、正しい誘導方法なのかな?(笑)」

と思うような人もいました。

それでも、困っている僕に声をかけてくれたことは今でも覚えています。

酔っ払っていても優しい大阪の人

僕が大阪で一人暮らしを始めて、まだ間もない頃。

梅田駅で迷子になったことがあります。

いや、梅田って本当に複雑なんですよ(笑)

慣れていないと、どこに何があるのか全然分からない。

そんな梅田で迷っていると、

「どこ行くん?」

と、大阪のおばちゃんとおっちゃんが声をかけてくれました。

ただ、この2人。

どこからどう見ても酔っ払っていて、千鳥足(笑)

目的地を伝えると、

「連れてったるわ!」

と案内してくれることになりました。

最初は肩を持たせてもらって歩いていたはずなんですが、2人とも酔っ払っています。

しまいには、肩を組んで歩いていました(笑)

それでも無事に目的地へ到着!

別れ際には、

「今度飲みに行こうな!」

と言って去っていきました。

顔も名前も分かりません。

もちろん、その後一緒に飲みに行くこともありませんでした(笑)

でも、この出来事は今でも覚えています。

「大阪に来たんだなぁ」

と感じた出来事のひとつでした。



広島旅行は「親切のバトン」だった

もうひとつ忘れられないのが、2024年に一人で広島へ旅行したときのことです。

知り合いのダーツBARで、広島に本店があるダーツBARを紹介してもらったことがきっかけでした。

せっかくなら旅行も兼ねて行ってみよう!

ということで、1泊2日の一人旅へ。

ただ、決めていたのはホテルと新幹線、そして夜にダーツBARへ行くことくらい。

それ以外は、ほぼノープランでした(笑)

広島に着いて、観光案内で広島城を勧めてもらったので行ってみることに。

ところが、当時の広島駅は工事中。

バス停がどこにあるのか全然分かりません。

右往左往していると、一人の小学生の男の子が僕のところまで走ってきました。

そして、道案内をしてくれることになったんです。

後ろからお母さんと妹さんもやってきて、家族で僕をバス停まで案内してくれました。

歩きながら、

「一人で旅行してるんだよ」

なんて話もしました。

僕が特に驚いたのは、小学生の男の子が自分から声をかけてくれたこと。

大人でも、

「声をかけたいけど、どうしよう……」

と迷うことがあります。

そんな中、困っている僕を見つけて走ってきてくれた。

これは今でも印象に残っています。


そして、親切のバトンはここで終わりません。

バス停に着くと、休憩中だったバスの運転手さんが広島城まで案内してくれることになりました。

観光案内をすることもある方だったので、移動しながらいろいろ説明してくれました。

ちょっとした貸し切り観光気分です(笑)

広島城に着いてからは、愛知県から観光に来ていた方と一緒に城内へ。

その後も、いろいろな人に助けてもらいました。

  • ホテルへ向かうときには、広島カープファンのおっちゃん。
  • 夜のダーツBARへ向かうときには、流川で飲んでいたお兄ちゃん。

気がつけば、

知らない人から、また次の知らない人へ。

いろいろな人に助けてもらいながら、広島を旅行していました。

1泊2日の短い旅行でしたが、観光地だけでなく、そこで出会った人たちまで含めて楽しい思い出になっています。


なぜか僕を助けてくれる関西の人たち

僕はこれまで、一人でいろいろな土地へ旅行してきました。

そこで不思議と印象に残っているのが、旅先で出会った関西の人たちです。

旅行中の関西人だったり、関西からその土地へ引っ越した人だったり。

なぜか関西の人に助けてもらうことが多いんです(笑)

もちろん、

「関西以外の人は冷たい」なんて言いたいわけではありません。

全国いろいろな場所で、本当にたくさんの人に助けてもらいました。

ただ、僕自身の経験では、関西の人は、

「ん?あの人困ってるんちゃう?」

と思ったら、そのまま声をかけてくれる人が多いように感じます。

考えるより先に声が出る。

そんな距離感に、僕は何度も助けられてきました。

まとめ|完璧じゃなくても、まず声をかけてもらえるとうれしい

視覚障害者を手助けするとき、安全に案内するための方法や気をつけるポイントはあります。

でも、街中で困っている視覚障害者を見かけたときに、難しいルールをすべて覚えておく必要はありません。

僕が一番うれしいのは、まず声をかけてもらえることです。

「何かお手伝いしましょうか?」

まずは、この一言で十分です。

そして、どう手伝えばいいのか分からなければ、本人に聞いてみてください。

視覚障害者側から、

  • 「駅まで案内してほしいです」
  • 「方向だけ教えてください」
  • 「ここは一人で大丈夫です」

など、必要なことを伝えることができます。

だから、最初から完璧な案内をしようとしなくても大丈夫です。

梅田で出会った酔っ払いのおっちゃんとおばちゃんも、広島駅で出会った小学生の男の子も、やり方は全然違いました。

でも、共通していたことがあります。

それは、まず僕に声をかけてくれたことです。

その一言から、助かることがあります。

だから、もし目の前に困っていそうな視覚障害者がいたら、自信を持って声をかけてみてください。

あなたのその優しさが、目の前にいる誰かの助けになるかもしれません。



「見えにくい世界を、自由に生きる。」

カメライフでは、視覚障害のある僕自身の体験をもとに、日々の暮らしや仕事、挑戦について発信しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました