僕が今の妻と初めて話した場所は、大阪にある小さなタコス屋さんのカウンターでした。
トイレから戻ってくると、さっきまで空いていた僕の隣の席に、知らない外国人女性が座っていました。
その女性が、今の妻です。
まさかこのときは、1か月後に付き合い始め、2025年3月に結婚することになるなんて想像もしていませんでした。
しかも不思議なのが、この日、僕はそのタコス屋さんに行く予定なんてまったくなかったことです。
- 前日に遊びすぎて寝坊
- 予定していた七福神巡りを断念
- 今宮戎神社で「国際交流がしたい」とお願い
- 帰りの電車を乗り間違える
- 梅田でも目的地にたどり着けない
ところが帰宅途中、ふと思い出したタコス屋さんに立ち寄ったことで、僕は妻と出会いました。
もし寝坊していなかったら。
もし電車を間違えていなかったら。
もし梅田で予定通りご飯を食べていたら。
僕たちは出会っていなかったかもしれません。
今回は、そんな偶然が何個も重なってアメリカ人の妻と出会った日の話です。

カメライフで「国際結婚」について書いていきます
今回からカメライフでは、国際結婚についての記事も書いていこうと思います。
とはいっても、国際結婚の制度や手続きについて調べた情報だけを書いても、このブログらしくないと思っています。
僕が書きたいのは、実際に国際結婚したからこそ分かったことです。
- 外国人との恋愛ってどんな感じなのか
- 文化の違いで驚いたことはあるのか
- 言葉の壁はどうしているのか
- 国際結婚の手続きは大変だったのか
- 結婚して一緒に暮らしてみてどうなのか
これから僕たち夫婦の実体験を、一つずつ記事にしていきます。
国際結婚をしている人や、これから国際結婚を考えている人。
外国人との恋愛や海外の文化に興味がある人。
そんな人に楽しんでもらえたらうれしいです。
すべての始まりは、寝坊でした
妻と出会った日は、月に一度の2連休でした。
1日目の休みは夕方から遊びに出かけて、次の日の朝までお酒を飲んで、ダーツをして、歌って、騒いでいました。
当然、その翌日は見事に寝坊。
目が覚めたら15時くらいでした。
本当はこの日、大阪の「七福神巡り」をして、7つの神社やお寺を回ろうと思っていました。
でも、15時から7か所回るのはさすがに無理です。
「今日どうしようかな……」
と考えた結果、
「せっかくやし、一つくらい行ってみるか」
と思い、今宮戎神社へ行くことにしました。

今宮戎で外国人グループを見かけた
初めて行く場所だったので、迷子になりながらも、なんとか今宮戎神社に到着。
僕は子どもの頃から、お寺や神社を巡るのが好きでした。
四国生まれということもあって、お寺や神社は昔からどこか身近な存在なんですよね。
いつものようにお参りしようと歩いていると、外国人のグループが集まって何かを話していました。
ちょっと気になりました。
でも、僕には大きな問題があります。
英語がまったく話せません。
どれくらい話せないかというと、中学3年生の大事な時期に受けた英語のテストで、
9点を叩き出したことがあります。
10点満点ではありません。
100点満点中の9点です。
それくらい英語には苦手意識がありました。
「話しかけてみたいな」
とは思うものの、なんて話しかければいいのか分からない。
少し離れたところから様子を見ていると、どうやら参拝の仕方が分からなかったようです。
もちろん、参拝の仕方はそれぞれ自由でいいと思います。
ただ、
「こういうとき英語で説明できたら、異文化交流ができて面白かったのにな」
と思いました。
「国際交流がしたいです」
そこで僕は今宮戎の神様にそうお願いして、神社をあとにしました。
まさかこのあと、本当にアメリカ人と出会うとは思ってもいません。
帰りの電車を乗り間違えた
お参りを終えて時計を見ると、もうすぐ17時。
お腹も空いてきたので、電車に乗って帰ることにしました。
最寄りの大国町駅へ向かい、電車に乗ります。
しばらくすると、なんだか様子がおかしい。
アナウンスから聞こえてくる駅名が、僕の想定していたものと違います。
そこで気付きました。
「電車、乗り間違えた……」
僕が乗っていたのは四つ橋線でした。
ただ、幸い梅田方面には行けます。
「まあ、梅田でご飯でも食べるか」
そう思って、そのまま西梅田まで行くことにしました。
ところが、ここでもうまくいきません。
西梅田駅から、いつも行っているお店への行き方が分からない。
歩いているうちに、なぜか御堂筋線の改札付近まで来てしまいました。
「なんか今日はうまくいかんな……」
そんなことを思いながら、半分ふてくされて電車に乗り、家に帰ることにしました。
そういえば、近所にタコス屋さんがあった
家に帰る途中、ふと思い出しました。
以前、飲み友達と話していて気になっていたタコス屋さんが、家の近くにあったんです。
調べてみると、開店時間は18時。
今から向かえば、ちょうどいい時間です。
「せっかくやし、行ってみるか」
そう思って、そのタコス屋さんへ向かいました。
このときの僕にとっては、ただ晩ご飯を食べに行くだけ。
でも振り返ってみると、この何気ない選択が、その後の人生を大きく変えることになりました。

初めて入ったタコス屋さん
お店に入ってみると、メキシカンな雰囲気で、僕にとっては新鮮な空間でした。
そして意外だったのが、店員さんが僕のことを知っていたこと。
「白杖を持って飲み屋をウロウロしている人がいる」
ということで、近所でちょっと噂になっていたみたいです(笑)。
そこから店員さんといろいろな話をしながら、タコスを食べたり、テキーラを飲んだり。
このとき食べたタコスが本当においしくて、今ではタコス屋さんを見つけると、つい食べたくなってしまいます。
このお店にも、今でも定期的に通っています。
「このあと、アメリカ人の友達が来るよ」
しばらく飲んでいると、アルバイトの子が、
「このあと私の友達が来る」
と教えてくれました。
話を聞いてみると、その友達はアメリカ人。
しかも、日本語も話せるとのこと。
さっき今宮戎で外国人に話しかけられなかったこともあって、
「アメリカ人か。ちょっと話してみたいな」
くらいの軽い気持ちでした。
その子が来るまで飲んでいられたら、待ってみよう。
そんな感じです。
今振り返ると、あのときまっすぐ家に帰らなくて本当によかったと思います。
トイレから戻ると、隣に知らない女性が座っていた
しばらくして、僕はトイレへ行きました。
そして戻ってくると、僕が座っていたカウンター席の隣に、知らない女性が座っていました。
その女性こそ、今の妻です。

お互いに自己紹介をしました。
アメリカ人と聞いていたので少し緊張しましたが、妻は日本語がかなり話せました。
英語9点の僕でも、普通に会話することができます。
さらにこの時点で、僕はすでにテキーラを4〜5杯ほど飲んでいました。
お酒の力もあったのか、普段以上に饒舌でした(笑)。
気が付いたら0時を過ぎていた
妻が仕事のために日本へ来たこと。
まだ大阪についてあまり詳しくないこと。
アニメが好きなこと。
いろいろな話をしました。
話していると、とにかく楽しかったんです。
- 話したいことを遠慮せず話してくれるところ
- テンションが高いところ
- 一緒に話していて自然に笑えるところ
日本人同士で話しているときとは、また少し違った感覚がありました。
気が付けば、時計は0時を過ぎていました。
翌日は仕事だったので、この日は連絡先を交換して帰ることにしました。
白杖を見ても、特別扱いされなかった
妻と初めて話したとき、印象に残っていることがもう一つあります。
僕が持っている白杖についてです。
僕は視覚障害があり、普段から白杖を使っています。
でも妻は、僕が白杖を持っていることに対して変に構えたり、必要以上に特別扱いしたりする感じがありませんでした。
「ハンデがあるのに、こうやって一人でいろいろなところに遊びに行けるなんてすごいね」
という感じで、自然に受け止めてくれました。
僕にとっては、その距離感がすごく心地よかったのを覚えています。
アメリカ人と話すって、こんなに楽しいんだ
実際に話してみると、アメリカ人と会話すること自体にはほとんど抵抗がありませんでした。
むしろ楽しかったです。
一方で、語学の壁はやっぱり大きいとも感じました。
僕たちの場合、妻が日本語を話せたからこそ、最初からいろいろな話ができました。
もし妻が英語しか話せなかったら。
英語9点の僕との出会いは、まったく違ったものになっていたと思います。
国籍が違うことより、最初は「お互いに話せる言葉がある」ということの方が大きかったのかもしれません。
連絡先を交換して、大阪を案内するようになった
連絡先を交換してからは、妻がまだ大阪についてあまり詳しくなかったこともあり、僕の知っている場所をいろいろ紹介しました。
- 大阪の観光地
- 僕の知っているレストラン
- 飲み屋さん
- 買い物ができる場所
最初は「大阪を案内してあげよう」くらいの感覚だったと思います。
この時点では、まさかこの出会いから約1か月後に付き合うことになるなんて、僕たちはまだ知りませんでした。
ボタンを一つ掛け違えていたら、出会っていなかったかもしれない
こうして振り返ってみると、この日は本当に予定通りにいかない一日でした。
- 前日に遊びすぎて寝坊したこと
- 七福神巡りを諦めて、今宮戎だけに行ったこと
- そこで「国際交流がしたい」とお願いしたこと
- 帰りの電車を乗り間違えたこと
- 梅田で行きたい場所にたどり着けなかったこと
- 予定になかったタコス屋さんに入ったこと
どれか一つでも違っていたら、僕はあの日、妻と出会っていなかったかもしれません。
そのときは「今日はなんかうまくいかんな」と思っていたことが、あとになって振り返ると、全部が妻との出会いにつながっていました。
人生って、ボタンの掛け違いみたいなものなのかもしれません。
「間違えた」と思っていたボタンが、結果的には自分を思いもしなかった場所へ連れていく。
少なくとも僕にとって、あの日はそんな一日でした。
後日、2人で今宮戎へ
そして後日。
僕たちは2人で今宮戎へ行きました。
あの日、僕が一人で、
「国際交流がしたいです」
とお願いした場所です。
今度は隣に、あの日出会ったアメリカ人の彼女を連れて。
2人でお礼のお参りをしました。

もちろん、本当に神様が妻と出会わせてくれたのかは分かりません。
たまたま寝坊して、たまたま今宮戎へ行って、たまたま電車を間違えて、たまたまタコス屋さんへ行って、たまたま隣に座った。
そう言ってしまえば、それまでです。
でも、
「国際交流がしたい」とお願いしたその日にアメリカ人女性と出会い、その人が今の妻になった。
そう考えると、僕はちょっとだけ信じたくなります。
そして、あの日電車を乗り間違えて「今日はなんかうまくいかんな」とふてくされていた自分に、今ならこう言ってあげたいです。
「大丈夫。そのまま間違えて行け」と(笑)。
酒場のカウンターで偶然出会ったアメリカ人女性と結婚する。
人生って、本当に何が起こるか分からないものですね。
次回の国際結婚シリーズ
この出会いから約1か月後、僕たちは付き合うことになります。
でも、もちろん出会ったその日にいきなり恋人になったわけではありません。
出会ったばかりの日本人とアメリカ人が、どうやって距離を縮めていったのか。
次回は、妻と出会ってから僕たちが初めて2人で出かけた日のことを書いてみようと思います。
国際結婚シリーズ、まだまだ続きます。
【内部リンク予定】
国際結婚#2 初デート編
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