「視覚障害があっても、一人で旅行できるの?」
そんな疑問を持っている方もいると思います。
実は僕、これまで愛知、東京、広島、福岡、そして関西近郊など、いろいろな場所へ一人で旅行してきました。
もちろん、最初から自信があったわけではありません。
「知らない土地で一人で移動できるかな?」
「道に迷ったらどうしよう?」
初めてのときは、そんな不安もありました。
でも、実際に行ってみると、どの旅行も楽しかったんです!
そして何度か旅行を重ねるうちに、視覚障害者が旅行するときに大切だと感じたことがいくつかありました。
正直、初めての旅行で知っていれば、もっと安心して楽しめたんじゃないかなと思うこともあります。
そこで今回は、視覚障害のある僕が、一人旅を通して大切だと感じた3つのことを紹介します。
一人旅はもちろん、家族や友人、恋人と旅行するときにも役立つ内容です。
この記事を読んで、一人でも多くの視覚障害者の方が「自分も旅行に行ってみようかな」と思ってくれたらうれしいです!

僕が一人旅を始めたきっかけ
僕が初めて一人で遠くへ出かけたのは、2021年のことでした。
当時は新型コロナウイルスの影響で、旅行や移動を控える人が多かった時期です。
そんな中、僕は関東に住んでいる親戚に会うため、一人で新幹線に乗って東京へ行くことになりました。
それまで一人で遠くへ出かける経験があまりなかったので、正直、不安もありました。
ただ、当時は新幹線や電車、ホテルも比較的空いていて、僕にとっては落ち着いて移動しやすい環境でした。
もちろん、何もかも一人でできたわけではありません。
駅員さんや道を歩いている人に助けてもらいながら、無事に親戚と合流することができました。
このとき、僕は思ったんです。
「あれ? 意外と一人でも遠くまで行けるじゃん!」
ちなみに、このときは観光地を巡ったり、遊びに行ったりしたわけではありません。
あくまで親戚に会いに行くことが目的でした。
なので、僕の中では一人旅というより、旅行ストーリーの第0話みたいなものです(笑)。

でも、この第0話がなければ、その後の一人旅もなかったかもしれません。
知らない土地でも、周囲の人に助けてもらいながら目的地まで行くことができた。
この成功体験が、僕にとって大きな自信になりました。
そして、
「もっと旅行したい!
もっといろいろな場所へ行ってみたい!」
と思うようになったんです。
それから僕は、愛知、広島、福岡など、いろいろな場所へ一人で出かけるようになりました。
最初は不安だった一人旅も、今では僕の楽しみの一つです。
視覚障害者が旅行するときに大切な3つのこと
これまでの旅行経験から、僕が特に大切だと感じたのは次の3つです。
旅行で大切な3つのポイント
① 障害者手帳を忘れずに持っていく
② 白杖を使って一人で歩くスキルを身につける
③ 困ったときは遠慮せず人に頼る
どれも特別なことではありません。
でも、この3つを意識するだけで、旅行中の安心感はかなり変わると思います。
それでは、一つずつ紹介していきます!
① 障害者手帳は必ず持っていこう!
旅行するときに忘れてほしくないのが、障害者手帳です。
障害者手帳を持っていると、公共交通機関の運賃や、お城、観光施設などの入場料が割引になることがあります。
以前の記事でも書きましたが、僕は障害者という立場で利用できる割引やサービスは、遠慮せず使っていいと思っています。
利用条件を満たしているなら、堂々と活用すればいいんです!
例えば、僕が持っている第1種の身体障害者手帳では、付き添いの人と一緒に移動する場合、本人と付き添いの人の両方が運賃割引を受けられることがあります。
また、JRでは第1種の身体障害者が一人で利用する場合でも、片道の営業キロが100kmを超える区間なら、普通乗車券が5割引になります。
新幹線での長距離移動でも利用できる制度なので、使わない手はないと思います。

注意してほしいこと
新幹線の特急料金まで半額になるわけではありません。
割引の対象は基本的に普通乗車券の部分です。
また、交通機関や観光施設によって割引の条件は異なります。
事前に確認しておくと安心ですね。
旅行では交通費や観光費用など、何かとお金がかかります。
せっかく利用できる制度があるのなら、積極的に活用して旅行を楽しみましょう!
② 白杖を使って一人で歩くスキルを身につけよう!
次に大切なのが、白杖です。
旅行先は、基本的に知らない土地です。
普段歩き慣れている道とは違い、道路の形も、段差の位置も、周囲の環境もわかりません。
だからこそ、ある程度は自分で安全を確認しながら歩けることが大切だと思います。
とはいえ、「白杖を使いこなすスキル」と聞くと、なんだか難しく感じるかもしれません。
でも、僕自身、特別な技術を使っているわけではありません。
白杖で道路の段差を確認したり、前方の障害物を探ったり。
基本的には、普段から使っている白杖の操作です。

もちろん、旅行先では必ずしも周囲に人がいるとは限りません。
誰かに案内してもらえる場所もあれば、自分で歩かなければならない場所もあります。
だからこそ、普段から白杖を使って安全に歩く練習をしておくことが大切です。
ただし、無理をして一人で歩く必要はありません。
知らない場所や危険な場所では、人に案内をお願いすることも大切です。
白杖の使い方に不安がある場合は、歩行訓練などで練習してから旅行に出かけるのもいいと思います。
③ 困ったときは遠慮せず人に頼ろう!
今回の記事で、僕が一番伝えたいことです。
旅行先では、わからないことや困ることがたくさんあります。
・目的地までの道がわからない。
・駅の改札が見つからない。
・どこに行けばいいのかわからない。
そんなとき、僕は周囲の人に声をかけるようにしています。
駅なら駅員さん。
道を歩いているときなら、近くにいる人。
わからなければ、遠慮せず聞けばいいんです。
もちろん、相手にも都合があります。
忙しかったり、急いでいたりすれば、断られることもあるでしょう。
でも、それは仕方のないことです。
人に頼ることは、決して悪いことではありません。
視覚障害のある方の中には、知らない人に声をかけることに抵抗がある方もいると思います。
恥ずかしいと感じたり、迷惑をかけたくないと思ったり。
その気持ちもわかります。
でも、僕は旅行を楽しむためにも、人に頼ることは大切だと思っています。
初めての一人旅で助けてもらった経験
初めて一人で東京へ行ったときも、道に迷ったことがありました。
そのとき、近くを歩いていた人に声をかけたところ、目的地まで連れていってもらえたんです。
この経験から、困ったときには積極的に人に頼ろうと思うようになりました。

せっかく旅行に来たのに、道に迷ったり、困ったりした思い出ばかりが残ってしまうのはもったいないですよね。
それよりも、いろいろな場所へ行って、おいしいものを食べて、楽しい思い出を作ってほしいんです。
だからこそ、声をかけることを必要以上に怖がらなくてもいいと思います。
もちろん、誰にでも無条件についていくのではなく、安全を確認することは忘れずに。
一人旅だからといって、何もかも一人で解決する必要はありません!
ほかにも知っておくと便利なこと
ここからは、旅行するときに僕が普段から意識していることを紹介します。
荷物はできるだけリュックサック一つにまとめる
僕は旅行に行くとき、基本的にリュックサック一つで収まる程度の荷物しか持っていきません。
理由はとてもシンプルです。
片手に白杖を持っているので、もう片方の手はできるだけ空けておきたいからです。
普段の外出でもそうですが、荷物をたくさん持っていると動きにくくなります。
特に旅行先では、駅の階段を上り下りしたり、知らない道を歩いたりすることも多いです。
だからこそ、できるだけ身軽に移動したいんです。
長期間の旅行でも、なるべく荷物を減らしてリュックサック一つに収まるようにしています。
また、お土産を買うときも、リュックに入る程度のものを選ぶようにしています。
荷物が多くなる場合は、自宅に直接送ってしまうこともあります。
移動中に余計な荷物を持たなくて済むので、とても便利です。
荷物を減らすときの注意点
リュックが重すぎたり大きすぎたりすると、かえって歩きにくくなることもあります。荷物の量だけでなく、重さにも注意したいですね。
交通系ICカードは持っていこう!
初めて一人旅をしたとき、僕はあることを知りませんでした。
それは、ICOCAが関西以外でも使えること!
当時の僕は、ICOCAは関西でしか使えないと思い込んでいました。
なので、東京へ旅行したときには、わざわざ切符を買って電車に乗っていたんです。
ところが、実際にはICOCAは全国の主要な交通系ICカード対応エリアで利用できます。
関東だからSuica、関西だからICOCAと、必ずしも使い分ける必要はないんですね!
これを知ったときは、もっと早く知っておけばよかったと思いました(笑)。
視覚障害があると、券売機の画面を操作したり、目的地までの運賃を調べたりするのが大変な場合があります。
でも、交通系ICカードなら、対応している改札にタッチするだけで乗車できます。
切符を買う手間が減るだけでも、移動はかなり楽になります。

交通系ICカードの注意点
・すべての鉄道やバスで使えるわけではありません。
・異なるICカードエリアをまたぐ乗車など、利用できないケースもあります。
・通常のICカードで改札を通るだけでは、障害者割引が自動的に適用されない場合があります。
旅行前に、目的地で利用できるか確認しておくと安心です。
また、障害者割引を利用したいときは、乗車券の購入方法や利用条件も確認しておきましょう。
まとめ|一人旅は、一人ですべてを頑張ることじゃない
最初は僕も、一人で旅行することに不安がありました。
でも、実際にいろいろな場所へ行ってみると、どの旅行も楽しい思い出になりました。
もちろん、道に迷ったり、困ったりすることもあります。
それでも、便利なものを活用したり、周囲の人に助けてもらったりすることで、旅行を楽しむことができました。
僕が一番伝えたいのは、一人旅だからといって、すべてを一人で頑張る必要はないということです。
旅行を楽しむために大切なこと
・困ったときには人に頼ってもいい。
・わからないことがあれば、聞けばいい。
・そして、自分にできることは自分でやってみればいい。
見えにくいから、見えないからといって、最初から旅行を諦めてほしくありません。
もちろん、視覚障害の程度や得意なことは人それぞれです。
無理をする必要はないし、最初から遠くへ旅行する必要もありません。
まずは近場への外出から始めて、少しずつ行動範囲を広げていくのもいいと思います。
僕自身、2021年に親戚に会いに行った経験がなければ、ここまで一人旅を楽しむようにはなっていなかったかもしれません。
あのとき勇気を出して出かけたことが、今の僕につながっています。
大切なのは、一人で何でもできることではなく、自分の行きたい場所へ行って、楽しむことだと思います。
この記事を読んで、一人でも多くの視覚障害者の方が「自分も旅行に行ってみようかな」と思ってくれたらうれしいです!
そして、いつか旅先のどこかでお会いできたらいいですね!(笑)

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